葬儀ポータル戦略を議論するマーケティングチーム

葬儀ポータル業界、淘汰の時代へ:主要3サイトの現状と新規参入動向

葬儀ポータルサイト業界では、かつての乱立期から主要3ブランドがシェアを握る淘汰の局面に入っている。「小さなお葬式」「よりそうお葬式」「イオンのお葬式」は、直営会館の拡充や加盟葬儀社の品質管理を通じて顧客満足度と収益性の両立を図り、地域密着の相談窓口やチャット相談を強化している。一方で、新規参入組は検索広告や比較サイトに依存しないリード獲得の仕組みを模索し、動画解説や定額パッケージの透明な価格表を打ち出して差別化を試みる。高単価プランのアップセルと家族葬・直葬など低単価ゾーンでの効率運営をどう両立させるかが最大の論点で、成果を可視化するためのデータ分析やCX設計が不可欠となってきた。提携葬儀社の評価をスコア化し、レビュー管理・チャットBOT回答を統合した「相談体験の品質保証」を打ち出す動きも広がる。今後は提携網の再編やM&Aを通じた取次手数料モデルの再設計に加え、保険・相続サポートなど周辺ニーズをワンストップで提供するスーパーアプリ化が進むとみられ、ポータルの役割が単なる価格比較からライフエンディングプラットフォームへと進化しつつある。

記事提供
Souken.info
公開日
2025-11-10